写真
1. 目的
IAEAによって提唱されたSATの導入
IAEAの訓練に対する最新の情報収集とIAEAを通じての各国の訓練動向の注視
訓練に関する最新技術のBTCへの導入
2. BTCはIAEAの運転員訓練に関する専門家と情報交換を継続する
写真は2005年10月、IAEAにてBTCの活動を発表している様子です。
 9月19日から22日にドイツのエッセンで開かれた『To Develop a Technical Report on Upgrade and Modernization of NPP Training Simulators』というミーティングに参加しました。訓練用シミュレータの改造に関連する事例を紹介しあい、各国のもつ課題を解決するとともに、IAEA-TECDOC「Upgrade and Modernization of Nuclear Power Plant (NPP) Training Simulators」のドラフト版をレビューするための会議です。会場はKSG(Kraftwerks-Simulator-Gesellschaft)の訓練センターで、ドイツ、米国をはじめヨーロッパ、アジア19ヶ国から約30名の参加がありました。
 BTCからは、今年度開始した新コース「定検時運転管理コース」の紹介とそのために必要なシミュレータの改造内容を紹介しました。従来の通常起動操作や定格出力運転状態から発生する異常事象の模擬が主体のシミュレータでは、定期検査時のプラント状態の模擬には限界があり改造が必要であった経緯や、訓練コースで想定している定期検査時の作業分析に基づきまとめた改造項目と、既に実施した部分の改造の様子を報告しました。シミュレータ改造に関する良き取り組み事例のひとつであるとのコメントを頂きました。
エッセンの会議の参加者
▲エッセンの会議の参加者
 また、10月17日から21日にオ−ストリアのウィーンで開かれた『Good Practices in the Use of Training Approaches, Techniques and Tools to Increase NPP Personnel Training Effectiveness』というミーティングにも参加しました。原子力発電所の要員訓練に関する各国での取組みや良好事例を紹介し合い、情報交換することを目的とした会議です。カナダ、ドイツ等19カ国から64名の参加がありました。特に、ロシアやスロバキア等、東欧圏からの参加が多かったのが印象的でした。
 BTCからは、「チーム特性評価」の実施状況とこれまで蓄積してきたデータの考察による今後の訓練への展開ついて報告しました。また、この評価に活用している訓練再生装置についても合せて報告しました。評価方法や評価の視点は各国とも関心が高く、評価の範囲などについて多くの質問がありました。