発電所の運営をリードする上級管理者に必要なリーダーシップを、机上研修と発電所訪問視察の双方から学ぶことを目的としたカナダOPG社(オンタリオパワージェネレーション社)主催の研修にBTC主幹代行の鈴木が参加しました。(2006年10月15日〜11月17日)
 研修にはOPG社内はもとより社外からの参加も受入れており、CANDU炉導入国以外の国からも研修者が来ています。今回はOPG社から8名、社外から6名が参加しました。40歳代の管理者層を中心として、社外参加者にはアメリカ、ルーマニア、日本からの研修者が含まれています。
 5週間にわたり机上研修と発電所訪問視察を繰り返し、研修者が職場で抱える諸問題をケーススタディーの課題として取り上げて議論する「イブニングセッション」が夜も行われる、というハードなスケジュールですが、運転成績が良好なプラントの背景にあるリーダーシップを知り、また、自社とは異なる経験に学ぶことができ、多くのものが得られた研修でした。
 講師は個人コンサルタント等の社外講師でブラッシュアップした資料に基づきインタラクティブな講演を行っていました。途中、研修者も自由に発言して議論をする形式で研修が進められました。また、講師に加えて、経験豊富な助言者としてメンターが付き添い研修者の相談に乗るとともにファシリテーターとして発言を促す役目を担っていました。
 机上研修の内容は次のようなものです。

ヒューマンパフォーマンス,リーダーシップの計測,マネージャーの 「7つの習慣」,サクセッションプランニング
心の知能指数(EQ),安全文化,リーダーシップスタイル
プレゼンテーションスキル

 また発電所訪問視察では、米国Waterford3発電所 (Entergy社)とドイツGrohnde発電所(KWG)(e-on社)を訪問して、発電所長以下マネージャー・職員各層へのインタビューや各種ミーティングの状況視察、また現場での作業状況視察などを通じて、リーダーシップの実践状況を学びました。各訪問の終了時には研修者の所感をまとめて、訪問先のマネージャークラスにプレゼンテーションも行いました。

 
■研修カリキュラム
表:研修カリキュラム
■カリキュラムの全体像
図:カリキュラムの全体像