タイ王国は原子力プラントの運転開始を2020年及び2021年に行うことを目指し、原子力に係わる人材の早期育成を図ろうとしています。これに関連して、2008年12月1日から12月5日までの1週間、タイ国発電公社(EGAT:Electricity Generating Authority of Thailand) の訓練生30名が来日し、講義による研修とシミュレータによる運転操作研修が新潟センターで行なわれました。

 研修生は全員英語に堪能であり、ABWRプラントを中心とした沸騰水型原子炉の基本原理、設備概要、制御系概要、起動停止操作、運転時の異常な過渡変化事象、日本の法令、定検工事工程などを、講義による教育を英語で受講しました。満室の教室は、研修生の学習意欲・熱気で溢れておりました。


 シミュレータ研修では人数が多いことから、グループに分かれての運転操作学習となりましたが、BTCのインストラクタが質問で取り囲まれる場面も多々ありました。シミュレータでの原子炉起動停止や異常時対応の体験操作を行うことで、BWRタイププラントの運転のし易さを認識頂き、一層深い興味を持って頂くことが出来ました。









 5日間の間には、東京電力殿のビジターセンター見学、トレーニングセンター見学、柏崎刈羽原子力発電所6号機と7号機の実機見学を、東京電力殿の暖かい御支援の下実施することが出来、模型または実物を見て頂く事で一層研修効果を高めることが出来ました。



 

 最終日には、将来のEGATとBTC間の継続的友好を互いに誓って分かれましたが、帰国された後もBWRに対する一層の理解を継続して深めて頂き、研修生の継続的な派遣、さらにはBWRのEGATインストラクターが将来誕生することを期待して止みません。